【河内長野市】全館で冷房が設置!夏でも快適な体育館で卓球界の超大物倉嶋元監督が7日中学生を指導

河内長野でスポーツといえばなんでしょうか?なでしこリーグスペランツァ大阪のホームタウンということで、サッカー、それから毎年シティマラソンが行われているのでマラソン、あと、寺ヶ池公園プールの横に市民グランドがあることから野球、、。そのように、どちらかといえば屋外のスポーツが盛んな印象があります。


(昨年12月に行われた大相撲河内長野場所)

しかし、実は屋内のスポーツも盛んです。河内長野市には河内長野市立市民総合体育館があります。昨年の冬には河内長野で初めて大相撲の巡業が行われた体育館です。

そんな市民総合体育館で、8月7日に市民総合体育館の指定管理者であるSSKクリーン工房共同事業体が主催、河内長野市卓球連盟、株式会社タマスが共催で、卓球のイベントが行われます。当日の目玉は元男子ナショナルチーム監督の倉嶋洋介さんによる卓球教室です。中学校の部活生を対象に13:30~16:30まで行われ、先着120人の定員になっています。


(画像提供:河内長野市・SSKクリーン工房共同事業体)

卓球界では超大物といっても過言ではない倉嶋氏ですが、一般の人にもわかるようにどのような方なのか簡単にご紹介しましょう。倉嶋氏は前日本卓球選手権大会において、男子ダブルスで2002、2005、2006年に優勝。混合ダブルスで2001 優勝し、男子シングルスでも2001年と2002年に3位の成績を収めました。そして2001年には世界卓球選手権にも出場した超一流のプレーヤーでした。

しかし、それだけではありません。卓球男子の日本代表監督として、2016年リオデジャネイロオリンピックの団体で銀メダル、2020年東京オリンピック団体で銅メダルを獲得と、2大会連続メダル獲得に貢献。指導者としても超一流の方です。そんな方が河内長野に来て、ひとり500円で中学生に指導していただけるとは、本当にすごいことですね。

また同じ日の午前中(10:00~12:00)には、年中から小学6年生までの卓球の未経験者・初心者を対象(外部リンク)に、ラケットづくりと卓球体験会が行われます。まずはラケットを自分で作って卓球に親しんでもらおうという趣旨の企画で、定員は先着50名、参加費は500円です。

そんな卓球イベントが行われる総合体育館は、この夏大きく様変わりしました。こちら総合体育館の様子です。

そして昨年冬の、大相撲河内長野場所が行われる前の日です。注目してほしいのは画像左の真ん中から少し上のあたり、青い椅子が並んでいますがその上です。違いがわかりますでしょうか?(窓の有無ではありません)

答えは赤で囲った部分です。以前は何もなかったのに同じような箱が6つ並んでいますね。実はこれはエアコンで、7月から市民総合体育館に設置されたものです。

市の文化・スポーツ活性課の担当者の話によると、エアコンを12台導入したとのこと。一般的な体育館でよく使われるエアコンは「スポットバズーカ」と呼ばれる扇風機のように爆風で冷風を送り込むタイプが多いそうです。バズーカタイプは音が大きいわりに冷えに限りがあるため、思い切ってとても冷える12台の業務用エアコンを導入したそうです。

エアコンはダイキン製で最強のタイプを導入したとのこと。導入費用は掛かりましたが、そのうちの半額余りは補助金が得られたので、半額未満の予算で導入できたそうです。SSKさんの話では今年の10月までは試運転ということで、使用料無料とのことですが、来年度以降は夏場に限って通常の使用料金から冷房代の上乗せの可能性を検討しているそうです。また、冬場については必要な方だけにして選べるシステムも検討しているとのこと。

導入してからは室内の競技(バスケット、バトミントン、卓球など)の人がとても喜んでいるそうで、エアコン導入後はほかの市の人も利用するようになったそうです。また隣にある屋外の河内長野市立大師総合運動場でスポーツしている人も涼みに来れますし、クーリングセンターという位置づけで、スポーツをしない一般の人も利用できるとのこと。

ちょうどハンドボールの練習を行っていましたので、実際にエアコンが導入されたことでどう変わったのかお話を伺うことにしました。練習をされていたのは、栄町に教室のあるキタイスポーツクラブ長野教室の方々で、河内長野のほか東大阪にも教室があるそうです。

実家が滝畑にあり、長野高校での教員経験のある監督にお話を伺うと、開口一番「全然違います」とひとこと。エアコンの存在がとても良い環境になったと喜んでおられました。

昨年までは、夏場は10分ほどで限界になってしまうほど暑かった館内が、エアコンを導入したおかげで1時間動いても問題なくなりました。今年は体力がつけられる環境が整ったことで、今度のジュニアの試合で勝てる可能性があるといいます。ちなみに監督は市民総合体育館ができたころから利用されていたそうです。

また監督は長野高校の教員時代に非行の子をどう立ち直らせようかといろいろ考えていたそうです。そのためにはスポーツの底辺を広げれば非行の子もスポーツに打ち込めるのではと考えたとのこと。

今ハンドボールの大会は和歌山の橋本で行っているそうですが、「できれば河内長野のこの体育館でも大会が行えるようになりたい。いくつか残っている問題をうまくクリアすれば河内長野で大会ができ、さらにスポーツ人口のすそ野が広がるきっかけになる」と監督が熱く語りました。監督は、ちょうどその場にいた総合体育館の栗川館長に要望を出しておられました。

このように、エアコンが導入されたおかげで一気に環境が良くなった総合体育館。今回の卓球イベントも、主なターゲットを子供にした理由として、今回同席されたSSKの服部室長が次の考えを語りました。

「大人になって0から特定のスポーツを始めるのは敷居が高くて難しいけれど、子どものうちからそのスポーツを始めておけば、大人になってからでも続けやすい」

子どものうちからスポーツに親しめるようになれたらということでした。

(昨年6月まで存在していた赤峰市民広場のグラウンド)

さて、スポーツをする場所として赤峰市民広場のグラウンドは昨年6月末で閉鎖になりました。この機会にお話を伺うと7月から代替え地としては以下のところになっていて、これまで赤峰を使っていた人たちも代替え地で引き続きスポーツに打ち込めているそうです。

また下里グラウンドについては今年の1月からナイター運用を開始(外部リンク)したので、ほぼ赤峰の代わりを果たせるようになったそうです。

(昨年12月に広島カープの秋山翔吾選手を講師に招いて行われたSSK野球教室の記念品)

河内長野は野球とサッカーが強いものの、それだけはなく多様なスポーツの町を目指したいと、市の担当者は言います。実際にスポーツそのものも多様化しており、テニス、卓球バトミントンが融合したピックルボールなども人気が出つつあります。


(昨年行われた大相撲巡業河内長野場所の記念品)

多様なスポーツが楽しめれば子どもたちがやりたいことをやらせてあげられますし、先ほどの話ともつながりますが、子どものうちからスポーツに慣れておくと大人になってもスポーツが続けられ、そして元気で健康的な高齢者が増えてくれればということでした。

ということで、総合体育館のイベントと、エアコン導入でとても快適になった話題を、指定管理者のSSKクリーン工房共同事業体の方、市の担当の方を交えてお話を伺いました。私が行っているスポーツはウォーキングになりますが、それ以外にも体を動かすことは大事なこと。年齢が上がってくると徐々に体が衰えていきますから、今のうちから体を動かすことを心がけたいと感じました。

(スペランツァ大阪の全選手の幟があるのは総合体育館だけ)

夏場は外に出ると何もしなくても汗をかくほど大変ですが、強力なエアコンが12台も導入された体育館なら、そんなことを気にせず思いっきり体を動かせられることも良いですね。

河内長野市立市民総合体育館

住所:大阪府河内長野市大師町25-1

TEL:0721-65-0121

SSK卓球イベント:8月7日
アクセス:南海・近鉄河内長野駅から徒歩11分